介護技術講習介護技術講習• 今回は“更衣”介助について学びます。 先生は、キリスト教ミード社会舘の吉岡舘長にお願いしました。 • 吉岡先生とは長いお付き合いをさせていただいています。介護技術研修は、シリーズ化して実施していて、今回は4回目、1・2回は移乗、3・4回目は更衣を、学んでいます。 • 介護を学ばれているみなさん、もしくは実際に働いているみなさん、更衣介助と言えばまず“脱健着患”を思い出すことだと思います。そして、ボタンの留め方などを、いかに手際よく確実に行うかに気を遣うことを学んでいると思います。 • もちろん吉岡先生の研修もそこから始まります。そして、もう一歩進んだ内容を教わります。ここが、この介護技術研修の肝要な部分です。食事研修もそうでしたが、ゲストの身になって・気持ちになって考えてみること、できれば体験してみること、知識や技術を、実際に介護現場で使うことのできる“知恵”として身につけていただくのです。 • 障害のある方への支援・検討手段として「ICF(国際生活機能分類)」という考え方があります。もともとは、健康に関する分類でしたが。社会保障・教育・社会政策・環境整備など様々な分野で使われるようになってきています。内容は多岐に渡りますが、とても大雑把に捉えると【相互に影響を与える、もし○○があれば△△できる】と考えることです。 • 片麻痺の方なら、もう一方を使うことでできることがある。車椅子に乗る、そしてエレベーターがあるので行動範囲が広がる。健康状態(心身機能・構造、活動、参加)の状態による分類、そして、環境因子と個人因子の背景因子。これらが、双方向に関連しながら具体的な支援方法が決まっていくということです。 • ずいぶん昔、私が最初に学んだ更衣の介護技術は、いかに手早く綺麗に着替えていただくかでした。けどICFの考え方で更衣介助を行うとかなり違った介護方法手順になります。 • □今現在の状態を把握 →あいさつ、会話、健康状態な把握 □自己選択・自己決定・自己実現 →説明と同意 □進捗状況の把握 →待つ、支える、残存能力の活用 □相互信頼 →自分も相手も守るボディメカニクス • 就寝前にパジャマに着替える想定です。片麻痺のある方、麻痺のない側は動かせますし、会話によるコミュニケーションも取ることができます。 • □夕ご飯の献立などを話題にしながら、着替えるパジャマを選んでいただきます。もちろん、しんどくないかなども聞きながらになります。 □“脱健着脱”の原則に従いながら着替えていきます。その際、麻痺でない方の腕や足は可能な限り使っていただきます。そのためには、支えたり待ったりします。会話による説明と同意を繰り返しながら動く側はしっかり動かしていただきます。 □私たち自身の身体を守るためにも、足裏の支持面積を大きく取り、なおかつ移動方向を捻らないように介助を行います。 • このように介助を行うと、パジャマの着替えが終わった時に、思わずゲストさんも職員も“ありがとう、ご苦労さま”という言葉がお互いに出てきます。信頼関係があるから、お互いに任せるところは任せている。相互に影響を与えることによって、お互いに負担の少ない介護ができているのです。 • 確かに、知識と技術の裏付けは必要です。ICFの考え方「もし○○があれば△△できる」に基づいて、障害や疾病を機能障害→能力障害→社会的不利と一方通行で考えないで、その人のまだできることは使っていただき、周りの環境を整えることによって生活の幅を広げて、少しでも自分らしい生活を続けていくためのお手伝いができていれば、介護職としてこれに勝る喜びはありません。 • 吉岡先生、知識や技術だけではなくて、介護の“心”まで教えていただきありがとうございます。 • • • #介護福祉士 #介護技術 #icf #介護福祉士養成校 #介護方法 #ロングステージ #longstage

2019-07-18 UPDATE

介護技術講習


今回は“更衣”介助について学びます。
先生は、キリスト教ミード社会舘の吉岡舘長にお願いしました。

吉岡先生とは長いお付き合いをさせていただいています。介護技術研修は、シリーズ化して実施していて、今回は4回目、1・2回は移乗、3・4回目は更衣を、学んでいます。

介護を学ばれているみなさん、もしくは実際に働いているみなさん、更衣介助と言えばまず“脱健着患”を思い出すことだと思います。そして、ボタンの留め方などを、いかに手際よく確実に行うかに気を遣うことを学んでいると思います。

もちろん吉岡先生の研修もそこから始まります。そして、もう一歩進んだ内容を教わります。ここが、この介護技術研修の肝要な部分です。食事研修もそうでしたが、ゲストの身になって・気持ちになって考えてみること、できれば体験してみること、知識や技術を、実際に介護現場で使うことのできる“知恵”として身につけていただくのです。

障害のある方への支援・検討手段として「ICF(国際生活機能分類)」という考え方があります。もともとは、健康に関する分類でしたが。社会保障・教育・社会政策・環境整備など様々な分野で使われるようになってきています。内容は多岐に渡りますが、とても大雑把に捉えると【相互に影響を与える、もし○○があれば△△できる】と考えることです。

片麻痺の方なら、もう一方を使うことでできることがある。車椅子に乗る、そしてエレベーターがあるので行動範囲が広がる。健康状態(心身機能・構造、活動、参加)の状態による分類、そして、環境因子と個人因子の背景因子。これらが、双方向に関連しながら具体的な支援方法が決まっていくということです。

ずいぶん昔、私が最初に学んだ更衣の介護技術は、いかに手早く綺麗に着替えていただくかでした。けどICFの考え方で更衣介助を行うとかなり違った介護方法手順になります。

□今現在の状態を把握 →あいさつ、会話、健康状態な把握
□自己選択・自己決定・自己実現 →説明と同意
□進捗状況の把握 →待つ、支える、残存能力の活用
□相互信頼 →自分も相手も守るボディメカニクス

就寝前にパジャマに着替える想定です。片麻痺のある方、麻痺のない側は動かせますし、会話によるコミュニケーションも取ることができます。

□夕ご飯の献立などを話題にしながら、着替えるパジャマを選んでいただきます。もちろん、しんどくないかなども聞きながらになります。
□“脱健着脱”の原則に従いながら着替えていきます。その際、麻痺でない方の腕や足は可能な限り使っていただきます。そのためには、支えたり待ったりします。会話による説明と同意を繰り返しながら動く側はしっかり動かしていただきます。
□私たち自身の身体を守るためにも、足裏の支持面積を大きく取り、なおかつ移動方向を捻らないように介助を行います。

このように介助を行うと、パジャマの着替えが終わった時に、思わずゲストさんも職員も“ありがとう、ご苦労さま”という言葉がお互いに出てきます。信頼関係があるから、お互いに任せるところは任せている。相互に影響を与えることによって、お互いに負担の少ない介護ができているのです。

確かに、知識と技術の裏付けは必要です。ICFの考え方「もし○○があれば△△できる」に基づいて、障害や疾病を機能障害→能力障害→社会的不利と一方通行で考えないで、その人のまだできることは使っていただき、周りの環境を整えることによって生活の幅を広げて、少しでも自分らしい生活を続けていくためのお手伝いができていれば、介護職としてこれに勝る喜びはありません。

吉岡先生、知識や技術だけではなくて、介護の“心”まで教えていただきありがとうございます。



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