2023-07-01 UPDATE
久々にお会いしてきました。
コロナ禍でなかなか集合研修ができなかったので、こうやって会場に集まるのは数年ぶりのことです。メインの【生活リハビリ講座】は、8月から始まる全6回の連続講座ですが、今回はプレ講演会として(三好さん曰く)「施設に帰ってから直接役には立たない話」という、介護の世界に入ったきっかけや、日々の介護のヒントになるようなユニークな取り組みを実践する全国の介護現場を紹介しながら介護の魅力を語っていただけました。
三好さんに出会ったのは、1994年秋、大阪で開催された「おむつはずし学会」でした。当時私は、新しく作る特別養護老人ホームの開設準備に携わっていて、三好さんが提唱する【生活リハビリ】考え方を学ぶために参加したのです。
その時から約30年間、その間に介護保険が導入され、全室個室ユニット型が主流になり、老人性痴呆も認知症と呼び変えられました。介護を取り巻く事情は大きく大きく変わったと思います。
しかし、変わらないこともたくさんあります。三好さんは語ります。
○仕事として面白い
○介護職が面白い
○介護そのものが面白い
○老人が何より面白い
と。
森田仁之介さんは、プライバシー保護のために1字変えてあるそうです。思想家哲学者の“シモーヌ・ヴェイユ”さんの話も出てきました。
三好さんの話を聞き続けて30年。定番・鉄板の話ももちろんですが、今回初めて聞いたエピソードもありました。昔の話をされることもあるから、ツイッターなどでは“シーラカンス”などと揶揄されているとも聞きました。
しかし、介護とは人間の営み。そんな急激に変化するものではないと思います。連綿とした日々の生活の継続。その生活に寄り添ってきた三好さんだからこそ見ることのできた“現場・現実”があり、理論(時に思想)に繋がっているのだと思います。
そして、新しいこともしっかりと吸収していらっしゃる。古いもの(こと)は活かしながら、新しいもの(こと)は、受け入れていく。混沌とした介護の世界に求められているのはこういうことだと思います。
新しいことに飛びつく前に、しっかりと私たちが歩いてきた道を固めて確認しておきたいと思います。
2時間半、三好さんを知っている昔からの職員にも、三好さんを知らない中堅職員や入ったばかりの職員にも聞かせたいお話でした。
話し足りない三好さん。講演会の後に催された懇親会は3時間も及びました。私もたくさんお話しをさせていただき、エネルギーとビタミンをもらいました。ありがとうございました。